2010年4月18日

ギルバート・メレンデス VS 青木真也

今日アメリカで、ギルバート・メレンデス VS 青木真也のタイトルマッチが行われた。
インターネット生中継という環境で観戦できたのだが、結果は残念ながら、青木がフルマークで判定負けの完敗。メレンデスがcageでの青木対策を充分に練っていたにもかかわらず、青木の方は無策に感じられた。メレンデスは、青木に足を絡めとられないように、また青木の足に上半身を絡めとられないように、スタンドでもグラウンドでも必要以上に距離をとってパンチとパウンドをはなつ。アグレッシブに攻めすぎて青木の足が上半身に絡んだときには、青木をcageに押し付ける。結局、青木は何もできなかった。cageとリングの違いは、グラップラーには大きいようだ。
最近のUFC(およびアメリカで行われるメジャーMMA競技)では、その本国アメリカでの人気を背景に、レスリングなどで鍛え上げた猛烈に強いフィジカルを持つエリートアスリートたちが、分厚い層をなしてUFCとの契約を虎視耽々と狙っている。レギュラー参戦している選手たちは、不甲斐ない試合を1試合でもすればすぐにリリースされる。彼らの生き残る道は、相手の良さを徹底的に消してでも、絶対に負けないこと。結果、Ultimate Fightという競技は、日本で行われている総合格闘技とは、別モノになってしまったように感じる。PRIDE消滅以降、UFCと契約した数多くの日本人選手のうち、試合数をこなし現在でも契約を勝ち取っているのは、日本人としてはフィジカルに優れた岡見勇信と吉田善行だけ。どちらもPRIDEやDREAMとは、ほとんど縁がなかったところが皮肉だ。
これで日本の総合格闘技が終わったとは思わないが、アメリカのトップクラスの選手と金網で互角に渡り合える日本人選手は、今のところほどんといないことがはっきりした。そして、日本の総合格闘技人気が復活することはあるのだろうか。とても心配だ。

0 件のコメント:

Powered By Blogger